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研究レポート

生クリームの“コク”寄与成分の探索について

小川香料株式会社 小林礼明、西村修

 生クリームのおいしさを表す言葉の一つにコクが挙げられます。前報では生クリームのコクと関連する種々の官能評価用語を特定しましたが、これらの特徴がどのような乳成分に由来するかは知られていませんでした。本研究では、この官能評価用語を基本に生クリームを分画し、分画物を生クリームを模したモデル乳化物に添加評価して、コクをイメージできる成分の探索を行いました。その結果、生クリームの主要成分である乳脂肪を構成するトリグリセライドにはコクを示す効果が見られず、半揮発性化合物群にコクを示す効果が見られました。これら画分のGC-MS分析結果より、コクを示す化合物を特定し、再現実験を行った結果、中・長鎖脂肪酸および中・長鎖脂肪族デルタラクトンが生クリームのコクに寄与することを見出しました。このことから、生クリームのコクという一種の風味が単一の化合物で表現されるのではなく、乳脂由来の一連の化合物群によって表現されていることを確認しました。

官能評価スコア

Noriaki Kobayashi, Osamu Nishimura, Investigation of Koku Impact Compounds in Sweet Cream on the Basis of Sensory Evaluation and Separation Techniques, Food Sci. Technol. Res., 2011, 17, 233-240.

本研究により、2012年度日本食品科学工学会 Food Science and Technology Research Award(英文誌論文賞)を受賞しました。


「論文に関するお問合せ先:小川香料(株)総務部」
pr@ogawa.net

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