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研究レポート

生クリームの“コク”を表す官能評価用語の関連について

小林礼明、蜂須賀祥子、西村修
小川香料株式会社

 コクは様々な食品のおいしさを表現する言葉の一つですが、その言葉の意味するところを説明することはかなり難しく思われます。そこで、乳製品の中でもコクが強いと感じられる生クリームについて、官能評価に用いる用語と“コク”の関連性を検討しました。
 まず、生クリームを試食しながらコクを想起させる言葉を収集し、それらの言葉とコクとの類似度を5段階で評価し、素データとしました。こうして得られたデータにクラスター解析および多次元尺度法を適用して、コクと関連性が高いと判断された12の言葉を選別しました(図中の四角で囲んだ言葉)。これら12用語の纏まり(楕円で囲んだ言葉で集約)を因子分析から考察し、さらにこの関係をもとにして構造方程式モデル(パス図)を構築・解析しました。
 解析の結果、コクを評価するうえで官能的に重要な要素が抽出できました。また、このようなモデル(パス図)をもちいることで用語間の関係が図示でき、今までは理解の難しかったコクという言葉の持つ複雑さの一部を視覚的に表現することができました。

図.構造方程式モデリングにより得られたパス図
図.構造方程式モデリングにより得られたパス図

注:図の説明)四角(観測変数)、楕円(直接観測できない潜在変数)、小さい円(誤差変数)、単方向の矢印(一方が他方に影響を与えている)、双方向の矢印(相関関係)、矢印に付随する数値(関係性の強さ)

小林礼明、蜂須賀祥子、西村修、生クリーム“コク”に関する官能評価用語の構造, 日本味と匂い学会誌 2009, 16(3), 637-640

本研究は、第21回日本清涼飲料研究会において、「日本清涼飲料研究会賞」を受賞した論文を再構成したものです。


「論文に関するお問合せ先:小川香料(株)総務部」
pr@ogawa.net

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