研究開発

トップページ > 研究開発 > 研究レポート > コーヒー香気に影響を及ぼす「隠し香」

研究レポート

コーヒー香気に影響を及ぼす「隠し香」

宮澤利男*, Wise M. Paul**
*小川香料株式会社 素材技術研究所, **モネル化学感覚研究所

単独では香気として知覚できない微量な濃度(閾下濃度)の成分が、食品全体の香気強度や質にどのような影響を与えるかの疑問に対する知見はほとんど得られていません。そこで本研究では、閾下濃度の脂肪族カルボン酸(C2、C4)が、コーヒー香気(Maple lactone; ML)にどのような影響を与えるか確認するため、2成分混合モデル(コーヒー香気成分+閾下濃度の脂肪族カルボン成分)を作成し、官能評価により定量化を行いました。その結果、閾下濃度の脂肪族カルボン酸添加によって、コーヒー香気がエンハンスされることが認められました。このことは、香気として知覚できない低濃度域の成分が、他の香気成分に対して影響を及ぼすことを示しており、「新しい概念の香気寄与成分(隠し香)」の存在を示唆するものです。つまりコーヒー香気に影響を及ぼす「隠し香」の存在を科学的観点から証明することに初めて成功しました。

隠し香(閾下濃度成分)存在下でのコーヒー香気

グラフ


Miyazawa T, Gallagher M, Preti G, Wise PM. Synergistic Mixture Interactions in Detection of Perithreshold Odors by Humans, Chem. Senses 2008, 33, 363-369.


「論文に関するお問合せ先:小川香料(株)総務部」
pr@ogawa.net

研究レポート一覧へ このページのトップへ