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研究レポート

酸性水溶液中でのシトラールの劣化とその抑制方法

植野壽夫
小川香料株式会社 健康素材研究所

 本稿では酸性水溶液中で起こるシトラールの劣化とその抑制方法について、小川香料のこれまでの研究を概説します。酸性水溶液中でのシトラールの劣化は、その反応機構により熱による劣化と光による劣化に大別することができます。シトラールの熱劣化では、酸触媒環化反応と酸化反応を経て、4-メチルフェノールや4-メチルアセトフェノンなどのオフフレーバー成分が生成します。このようなシトラールの熱劣化に起因するオフフレーバーの生成抑制に、紅茶由来のポリフェノール成分であるテアフラビン類が有効であることを小川香料が始めて明らかにしました。一方、シトラールの光劣化には二つの異なる経路が存在し、一つはシトラールが紫外線を吸収することによって起こる分子内環化反応(光環化反応)であり、もう一つはシトラールの光酸化反応です。光環化反応に対しては340nm付近のUV-A領域に紫外線吸収を持つ抗酸化剤が有効であり、また、光酸化に対しては、ラジカル消去能が高い抗酸化剤が有効であることを明らかにしました。

酸性水溶液中でのシトラールの劣化反応とその抑制方法

酸性水溶液中でのシトラールの劣化反応とその抑制方法

香料(香りの本), 2007, 233, 107-115.


「論文に関するお問合せ先:小川香料(株)総務部」
pr@ogawa.net

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