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研究レポート

シトラールの熱劣化に対する紅茶テアフラビン類の抑制効果

植野壽夫*, 清原進**, Chi-Tang Ho***, 増田秀樹**
* 小川香料株式会社 健康素材研究所, ** 小川香料株式会社,
*** ニュージャージー州立ラトガース大学

 本研究では、シトラールの熱劣化によるオフフレーバー生成に対して、下図に示したポリフェノール化合物による抑制効果を検討しました。ここで、theaflavinとその没食子酸エステル類は紅茶ポリフェノールの主成分であり、purpurogallinはその配糖体がイングリッシュオークなどの木の虫こぶに存在する成分です。また、(-)-epigallocatechin gallate(EGCg)は緑茶ポリフェノールの主成分です。

オフフレーバー抑制効果の試験に用いたポリフェノール化合物

オフフレーバー抑制効果の試験に用いたポリフェノール化合物

 上記ポリフェノール化合物のオフフレーバー抑制活性を下表に示しました。ここで、オフフレーバー抑制活性は、各オフフレーバー成分の生成を50%抑制するのに必要なポリフェノール化合物の濃度(IC50値)で示しました。このIC50値が低いほど、オフフレーバー生成に対する抑制効果は高くなります。

ポリフェノール化合物のオフフレーバー抑制活性

ポリフェノール化合物のオフフレーバー抑制活性

 上の表に示したように、紅茶テアフラビン類とpurpurogallinは、4-methylphenolと4-methylacetophenoneの両方の生成に対して優れた抑制効果を示すことが明らかとなりました。一方、EGCgは4-methylacetophenoneに対する抑制効果が比較的弱く、4-methylphenolに対しては抑制効果を示しませんでした。この結果から、テアフラビン類とpurpurogallinに共通するベンゾトロポロン環が、強いオフフレーバー抑制効果を示す上で重要な役割を果たしていることが示唆されました。

Ueno, T.; Kiyohara, S.; Ho, C.-T.; Masuda, H. Potent Inhibitory Effects of Black Tea Theaflavins on Off-Odor Formation from Citral. J. Agric. Food Chem. 2006, 54, 3055-3061.


「論文に関するお問合せ先:小川香料(株)総務部」
pr@ogawa.net

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