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釜炒り緑茶の特徴的な香気に寄与する成分の探索

熊沢賢二*, 増田秀樹**
*小川香料株式会社 健康素材研究所, **小川香料株式会社

ここでは、爽やかさと香ばしさを合わせもつ釜炒り緑茶*の香気寄与成分について紹介いたします。
緑茶は収穫直後の新鮮な生葉を熱処理することで、生葉に含まれる酵素の働きを止めてつくられます。その熱処理には「蒸す」と「炒る」の2種類の方法があり、日本でつくられる緑茶の大部分を占める煎茶は、酵素の働きを「蒸す」ことにより止めてつくられます。一方、「蒸す」のではなく高温の釜で「炒る」ことによりつくられる釜炒り緑茶には、香ばしい特徴的な香りがあります。そこで、釜炒り緑茶の香気成分を煎茶と比較したところ、釜炒り緑茶には煎茶に含まれる重要な香気成分に加えて、ポップコーン様(12)やナッツ様(34)といった特徴的な香気成分が含まれることを見出しました。これらは加熱反応により生成する成分であるため、釜炒りといった独特の工程でつくられたものと考えられます。
*釜炒り緑茶:中国緑茶の製法によりつくられた緑茶で、日本では九州地方(佐賀、熊本、宮崎)が主産地。一般に、釜炒り緑茶は香り高く、さっぱりとした味わいが特徴と言われています。

釜炒り緑茶の特徴的な香気成分

釜炒り緑茶の特徴的な香気成分
1:2-acetyl-1-pyrroline、2:2-acetyl-2-thiazoline、3:2-ethyl-3,5-dimethylpyrazine、4:2,3-diethyl-5-methylpyrazine)


Kenji Kumazawa and Hideki Masuda, Identification of Potent Odorants in Different Green Tea Varieties Using Flavor Dilution Technique J. Agric. Food Chem., 2002, 50, 5660-5663.


「論文に関するお問合せ先:小川香料(株)総務部」
pr@ogawa.net

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